2015年1月27日火曜日

クメール織り研究所とカンボジアの子供たち

アンコールワット遺跡のあるシュリムアップに3泊しました。そのうちの1泊はシュリムアップの街から遺跡を通り抜けて三輪タクシーで45分離れたへんぴな所。

コンクリートの道を曲がると4kmひたすら舗装されていない道を走る。なぜそんな所に?ってな場所。この小さな村にIKTTクメール織り研究所っていう施設があるのです。1日そこにお泊り。

実はこの村、日本人の森本氏がカンボジアの内戦で消えかけた伝統工芸クメール織りを復活させるためにできた村。初めは何もなかった土地に木を植え、家を建て、10年かけてここまで出来た村。

この村では織物の糸の原料である綿の栽培、蚕の養殖、染物の染料の藍やクチナシなど一から全部作ってます。

雨季には洪水になりやすいので家は高床式。家の下でカイコ飼ってます。これがシルクになるのだ。繭を作りかけ。

糸の紡ぎは手作業です。


そして織る。電気は使わない、と言うかない。夕方6時から10時まで自家発電機で最低限の明かりだけ供給。その時間は夕飯食べて、暗くなったら寝る。

糸から作って織物をするって世界中じゃここでしかやってないようです。カンボジア政府はもちろん、ロレックス賞とか世界的規模で表彰されました。

何が一番すごいって、森本さん、このクメール織り復活プロジェクトで村を作ったのが55歳の時。おじいちゃんが村作った!何事にも年齢を理由に夢をきらめては駄目なんだと学びました。
私もやりたいことまだまだ果たせていないし、挫折するにはまだ若いと思っておきます。

そこでもうひとつ印象的だったのは子供たち。

この村で働く人達、通いで来る人達の子供。母親が働く間、子供同士で集まって遊びます。

ゲームもおもちゃもないところですから、何して遊ぶのかなーってついていったら。
資材置き場で集まる子供。4,5歳くらいの男の子8人に対して8,9歳くらいの男の子1人。8人いっせいにおにいちゃんに飛び掛る。それを殴る蹴るで応戦するおにいちゃん。しまいには、1人捕まえて他の子に向かって放り投げる。見ててこっちが気が気じゃない。危ないなあ、怪我するぞ。
放り投げられて頭をぶって泣いた子が1人。あー、やっぱり。でも「えーーーーん、えーん、わははははは」泣いてるの?笑ってるの?あ、笑ってた。痛いけど楽しいみたい。
遠巻きでそれを眺める女の子たち。

おにいちゃんが移動するとゾロゾロゾロみんなついてく。昭和の日本もこんな感じだったのかな。
自分より大きな自転車乗り回す。

学校の数は足りてるけど先生が足りないので学校は午前か午後だけ。日本でもお金を出して貧しい国に学校建てたって企業があるけど、現状は先生不足。問題はまだまだいっぱいある。

いろいろなものを見て感じ、考えさせられた旅でした。

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